はじめに
劇場へ向かう電車の中でこの記事を書いている。
わたしは根っからのオタクだ。
小学校低学年の頃はなかよしを買ってもらう度
わたしは根っからのオタクだ。
小学校低学年の頃はなかよしを買ってもらう度
瞳がきらきらした絵柄が大好きだった。
本や漫画の読みすぎで目が悪くなったからか、小学校高学年からは家庭内でゆるい漫画禁止令が敷かれた。
本や漫画の読みすぎで目が悪くなったからか、小学校高学年からは家庭内でゆるい漫画禁止令が敷かれた。
学校の休み時間は担任が学級文庫として持ってきた荻原規子先生の勾玉三部作を貪るように読んだ。
中学に入ると一応漫画禁止令は解かれたので、主に学校の友達のロッカーにある漫画やライトノベルを借りるようになった。
中1の私が最もハマった漫画は「スパイラル~推理の絆」であり、最もハマった小説は「マリア様がみてる」である。
中学に入ると一応漫画禁止令は解かれたので、主に学校の友達のロッカーにある漫画やライトノベルを借りるようになった。
中1の私が最もハマった漫画は「スパイラル~推理の絆」であり、最もハマった小説は「マリア様がみてる」である。
ジャ◯プ作品から同人の世界を知る女性が多いと聞くが、私が同人誌というものを知ったのは間違いなくマリみてだ。
しかし周りにマリみてにハマっている友人などひとりもいなかったので、個人サイトを眺め、たまにオエビに投稿するのみの日々。
中学高校ではアニメをきっかけにとある女性声優にハマった。深夜アニメを何本も録画し、ニコニコ動画やコスプレの世界を知った。
声優さんを見るためにアニメイベントに行き、声を聴くためにゲーム機を買った。
受験を経て大学に入ってからアニメオタクぶりは落ち着いたものの、女性アイドルの茶の間オタクになるとともに今度はイケメンの出ている舞台に通い始めた。
中学高校ではアニメをきっかけにとある女性声優にハマった。深夜アニメを何本も録画し、ニコニコ動画やコスプレの世界を知った。
声優さんを見るためにアニメイベントに行き、声を聴くためにゲーム機を買った。
受験を経て大学に入ってからアニメオタクぶりは落ち着いたものの、女性アイドルの茶の間オタクになるとともに今度はイケメンの出ている舞台に通い始めた。
小劇場、2.5舞台、宝塚、東宝、なんでも観た。
舞台の世界は綺麗で汚い。面白いものもつまらないものもあるけれどそこに自分はいないから安心して没頭できる。
そしてアラサーの今でも主な休みの予定と薄給の使い道といえば舞台やライブやトークイベントだ。
昔からなぜ自分はこんなにもオタク気質なのか、たまに考える。
おそらく答えはひとつで、自分自身にお金をかけること、自分自身の世界を生きることを虚しいと感じてきたからだ。
そしてそれは大半が自分の容姿に起因している。
ショッピングに行っても試着室で自分の顔を見ると100パーセントがっかりするので、試着は大の苦手だ。
ショッピングに行っても試着室で自分の顔を見ると100パーセントがっかりするので、試着は大の苦手だ。
店員さんの前に出るのも恥ずかしく、誰にも見られることなくモソモソと着替えて試着室から出てくる。
服はこんなにもかわいいのに顔が可愛くないという一点でマイナス100点である。
このなんともいえない虚しさを感じる度、コスメやファッションを楽しむためには最低限の容姿が必要だと痛感する。
体型は高校の頃ろくに動かず炭水化物ばかり食べて太って以来の下半身デブだ。
社会人になって少しはマシになった、というかストレスでやつれたものの相変わらず下半身は太いのまま。
服はこんなにもかわいいのに顔が可愛くないという一点でマイナス100点である。
このなんともいえない虚しさを感じる度、コスメやファッションを楽しむためには最低限の容姿が必要だと痛感する。
体型は高校の頃ろくに動かず炭水化物ばかり食べて太って以来の下半身デブだ。
社会人になって少しはマシになった、というかストレスでやつれたものの相変わらず下半身は太いのまま。
おまけにほんの少し痩せたと思ったら太ももとふくらはぎに肉割れができた。
可愛い顔が好きだ。綺麗な顔が好きだ。アイドルが好きだ。イケメンが好きだ。ほっそりした長い脚が好きだ。
可愛いものが好きだ。きらきらしたものが好きだ。
私自身は小汚く薄暗いけれど、アイドルやイケメンやライブや舞台は私の視界にきらきらをくれる。
生きていくためにはきらきらが必要で、自分にないそれを享受するために、チケット代や握手券という対価を払い続ける。
ずっとそう思ってきた。
ずっとそう思ってきた。
けれど、アラサーになって、大した貯金もないけれど、もう少し自分が変わるためにお金をかけてみてもいいんじゃないかと、ふと思った。
どうせ早く死ぬかもしれないなら、ちょっとお金があるかないかなんて大した問題じゃないんじゃないか。
何より、自分が心底可愛いと思うワンピースを、試着室でがっかりせずに、少しでもまともに着られる自分になりたいと思った。
そんなありふれたちっぽけな気持ちを昇華するための、残念なアラサーの記録。